ダウン症児 中学二年生のアキラ君の机の横にはテレビがあります。

彼はそのテレビ画面を見ながら、キャストなどの文字を写すのが大好き。

 

子どもを育ててるとき、心配になるのって「この子、ずーっと同じことやってるけど、大丈夫なんかな? 別のこともさせたほうがいいんじゃない?」ってことではないでしょうか。

私はそうでした。

 

基本的に私は限りなく手を出さず、ずーっと見守り、待ち続けるタイプの人間です。

町中でタバコをポイ捨てしたり、怒鳴っている人を見たら、ついついちょっと尾行して相手がどんな方なのか知ろうとしてしまうような人間です。声はかけませんよ。観察するのが好きなのです。

 

そんな私ですが、アキラが三歳ぐらいの頃、毎日ミニカーを机や床に並べ続けているのを見ていると心配になりました。

彼は一日中同じことをしている。

車を縦列渋滞にして、先頭車両を数台分進めては、後続の車列をその分だけ進める。

というのを机の四辺を使ってずっと延々と何時間でもやっていました。

 

余りにも心配になった私は、当時通っていた療育施設で先生に聞きました。

違う遊びに誘うなど気を反らした方がいいでしょうか?

先生はニコッと笑って「大丈夫ですよ。車を並べるのって算数の入り口になるんです」と仰いました!

曇っていた私の頭は快晴になりました。なんと。

こんな幼いのに算数の入り口にいるとは!

というわけで、私は彼が同じことをし続けるのを自信を持って止めないことにしました。

 

彼の趣味は年ともに移り変わり、

【幼少期】

シールを同じ場所に高く貼り積む(シールと紙をたくさん与えました)

【小学生】

→シールに飽きて、紙に「ま」を書き続ける(それは呪いのようでした)

【小学生後半】

→字を書くのが好きならと与えた箱いっぱいの裏紙を分類し始める

 (仕分けの基準は不明。3-4種類に分けてましたし、私たちが間違えると怒り、

 一枚メモに使おうとしたら怒られました)

【中学生】

→分類に飽きて、再び文字を書き連ねる(DVDの裏の説明書き)

→DVDに飽きて、録画画面に字幕を出し、画面静止して文字を書き写す

【最近】

→何のチャレンジなのか録画を流しながら書く(追いつかないので何度も戻す)

→書いたものを切り刻む

と変化してきました。

 

気に入ったことを、とことんさせるってのは普通に子育てで大事なことですよね。

そして「変な趣味やな」と家族全員で思いながらも放置しておくと、趣味がどんどん変わっていって、面白いです。

同じ場所をいつも回転しているように見えて、彼はスパイラルにじわじわ移動しているようです。

 

そういえば、家の中にブロックをヘンゼルとグレーテルみたいに一個ずつ置いていくってのも一時流行ったなぁ。その後、数ヶ月、意外な場所でブロックが見つかり続けました。

 

そういうの、彼は知的障害があるので謎な行動にハマるんだろうかと思う瞬間もあるんですけど、後で意味がわかることもあり。

ブロックは何かの映画で見た真似っこでした。

今、書いた文字を切り刻んでいるのも、どうやら「コナンVSルパン」の映画で見た脅迫状の再現みたいです。

彼は難しい言葉はわからないので「脅迫状」とは言いませんし、自分の行動を説明するのを嫌がるのでなかなかわからなかったんですが。

 

そうやって好きにハマってると、勝手に文字も上手になり、小さい文字を書けるようになり、ハサミで好きに切れるようになり、何となく能力もアップしてる気がする。

次は何にハマってくれるのかなぁ。

 

ちなみに、車は算数の土台にって喜んだけど、彼は算数は未だに超苦手。

ぬか喜びでした(笑)

 

JUGEMテーマ:育児

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